2010年03月25日

【核心】JAYWALK中村容疑者 薬物にすがる孤独“アラ還”(産経新聞)

 ロックバンド「JAYWALK」のボーカル、中村耕一容疑者(59)が結成30周年の節目の年に立たされたのは、ファンで埋め尽くされたコンサート会場ではなく、覚醒(かくせい)剤所持による逮捕という苦境だった。還暦目前に発覚した薬物使用には、分別盛りならではの孤独と苦悩が垣間見える。還暦前後の世代(アラウンド還暦)から高い支持を集めた“アラ還の星”に何があったのか。(滝口亜希)

                   ◇

 ■笑って否定

 今月9日未明の東京・西麻布の路上。路肩に停車したままの乗用車の車内で、中村容疑者は40~50分間、警視庁第1自動車警ら隊員の職務質問を拒否した。車内の小物入れをあらためようとすると「恥ずかしいものが入っている」と制止したが、中から白い粉末の入った2つの小袋が見つかった。中村容疑者は「歯医者にもらった薬」と説明したが、簡易鑑定の結果、覚醒剤と判明した。

 覚せい剤取締法違反(所持)の現行犯で逮捕された中村容疑者は、所持を認めた上で「1年ほど前から使うようになり、都内の路上で外国人から買った。使うときは1人だった」と供述したという。

 JAYWALKの前身、「J-WALK」は昭和55年結成。平成3年に発売された「何も言えなくて…夏」は180万枚を超えるヒットとなり、日本レコード大賞ゴールドディスク賞受賞。NHK紅白歌合戦にも出場を果たした。

 17年には、バンド名をJAYWALKに変更。「何も言えなくて…」が再録されたアルバムが100万枚を超えるヒットとなった。結成30周年を迎える今年はアルバムなどが発売予定だったほか、全国ツアーも計画されていたが、いずれも中止に追い込まれた。

 芸能人の薬物による逮捕が相次ぐ中、分別盛りとも言える59歳はなぜ薬物に手を出してしまったのか。

 所属事務所の知久悟司社長は芸能人の薬物報道があった際に薬物の使用の有無を尋ねたが、「冗談じゃないですよ」と笑って応じていたという。

 捜査関係者によると、中村容疑者は「年を取って疲れやすくなり、疲れを取るために使っていた」と供述したという。

 ■ヤケ酒型か

 故勝新太郎さん=逮捕当時(59)=や角川書店元社長=同(51)、トンボ鉛筆の元会長=同(60)=が逮捕されるなど、中高年による薬物事件は少なくない。

 薬物問題に詳しい小森栄弁護士によると、全国で覚せい剤取締法違反で逮捕された容疑者数は20代が減少しているのに対し、50代以上は毎年1500人程度で高止まりを続け、再犯率が高いのも特徴という。

 小森弁護士は「分別盛りの人間が薬物を使うのは、よほどショックなことがあって手を出す『ヤケ酒型』の可能性が考えられる」と分析した上で、「悩みや孤独感があっても周囲に打ち明けられなかったのではないか」と指摘。元関東信越厚生局麻薬取締部捜査1課長の小林潔氏は「年齢の高い依存者ほど周囲の支援者も少なく、薬物を断ち切るのは難しい」と警告する。

 「ファンに申し訳ない。もう二度としない」。弁護人によると、中村容疑者はこう繰り返し、時折涙ぐむこともあるという。

 動画投稿サイトのひとつでは「何も言えなくて…」の再生回数が30万回近くに上り、ファンからのこんなコメントが並んでいた。

 《もうすぐ還暦だろ…麻薬から、立ち直る姿をみせてくれ。還暦でも立ち直れる姿を…》

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2010年03月24日

看護師を殺人未遂容疑で再逮捕へ=京大病院インスリン投与-府警(時事通信)

 京都大医学部付属病院で昨年11月、心疾患で入院していた女性患者(94)が一時意識不明となり、治療に必要ない高濃度のインスリンが血液から検出された事件で、看護記録に虚偽の血糖値を入力したとして、公電磁的記録不正作出容疑などで逮捕された同病院看護師の木原美穂容疑者(24)=京都市左京区吉田下阿達町=がインスリン投与を認める供述をしていることが19日、捜査関係者への取材で分かった。府警は近く殺人未遂容疑で再逮捕する。
 病院の発表によると、女性は昨年11月14~16日、3日連続で低血糖発作を起こし一時意識不明となった。木原容疑者は、女性に生命の危険があることを認識しながら血糖値の数値を偽装して、看護記録には正常値を記入、容体が急変した後に低血糖に気付いたふりをして治療に加わったという。 

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2010年03月19日

<札幌ホーム火災>吹き上がる炎「中に人。助けて」(毎日新聞)

 燃え広がる炎が7人をのみ込んだ。13日未明に発生した札幌市北区のグループホーム「みらいとんでん」の火事。犠牲者は郊外で身を寄せ合って暮らすお年寄りたちだった。「みんな仲がよさそうだったのに、どうしてこんなことに……」。近所の人や関係者は突然の惨事にショックを隠せなかった。【金子淳、円谷美晶】

 「中に人がいる。助けて」。近所に住む商店経営の男性(68)は、13日午前2時半ごろ、女性の絶叫で目が覚めた。驚いて玄関から飛び出すと、グループホームの屋根から炎が吹き上がり、煙が立ち昇っているのが見えた。既に建物全体にオレンジ色の炎が回っており、「炎と煙で中の様子は分からなかった。とても入れる状況ではなかった」と話す。

 グループホームの隣に住む20代の女性は、飛び火を恐れて家族4人で屋外に避難した。「怖かったし、驚いた。とにかく逃げなきゃ、と思った」と振り返った。

 出火に気づいたグループホームの女性職員(23)は現場から約250メートル離れた屯田交番へ駆け込んだ。当時、警察官は留守で、女性は交番の電話で札幌北署に「火事です、火事です」と助けを求めつつ、同時に携帯電話で119番した。二つの受話器を両耳に当てて説明しようとしたが、場所の説明ができないほど取り乱していたという。

 グループホームには9人の高齢者が暮らす。室内犬1匹を飼育し、入居者が職員と散歩に連れて歩く姿も見られた。クリスマスや入居者の誕生日などを祝うイベントも催され、入居者の家族が集まることもあったという。昨年のクリスマス会に参加した民生委員の女性(67)は「家庭的な雰囲気で仲が良かった。まさかこんなことになるとは」。毎月、入居者の整髪を行っていた理髪店経営の男性(65)は「運営はきちんとしていると思っていた。亡くなった方のことを考えるとつらい」と声を詰まらせた。

 毎月、食事指導などでグループホームを訪れていた運営会社「みらい25」の管理栄養士、佐々木志津子さん(73)によると、施設では自力歩行ができる3人が2階、介助が必要な6人が1階に入居。夜間は職員1人が徹夜で巡回などを行っていた。「何とも言えない。(入居者)一人一人の顔を思い出すと涙が出てきます」と話し、目頭を押さえた。

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